旅を豊かにする 日本酒の雑学

グルメ
ぽちゃま
ぽちゃま

 このブログのテーマは「日本の祭り」と「旅」ですがこの2つと切っても切れないのが日本酒。その土地で美味しいものを頂くときにはやっぱり地酒も頂きたいですよね。

 そんな日本酒に関する知識が少しあるとその食にぴったりな日本酒を選ぶことができたり、自分の好きな日本酒が分かるようになったりと、もっと美味しく、もっと豊かに旅ができるはず。

 今回はまつりとりっぷをもっと豊かにする日本酒についての雑学をご紹介します。

日本酒の分類

お酒は大きく3つに分類される

ぽちゃま
ぽちゃま

世界中にはビールやワイン、ウイスキーやテキーラなど実に様々なお酒の種類がありますが大きくは醸造酒、蒸留酒、混成酒の3つに分類する事が出来ます。

●醸造酒
穀物や果実の糖を酵母によってアルコール発酵させたもの。三大醸造酒の日本酒、ビール、ワインが代表的。ワインは原料に糖分が合まれているため、そのまま酵母を加え発酵しますが、日本酒は米、ビールは麦のデンプンを糖に分解してから、酵母によって発酵させる。アルコール度数は5~15度程度が多いです。

●蒸留酒
蒸留酒とは、その名の通り醸造酒を蒸留したもの。焼酎、ウイスキー、ブランデー、ウォッカ、ジンなどがあります。蒸留をするので当然アルコール度数は当然高くなり40%以上が普通です。蒸留酒は蒸留する事によって糖質やタンパク質などの有機成分が含まれておらず、アルコール度数も高いため長期の保存が可能です。

●混成酒
混成酒は、醸造酒や蒸留酒に香料や果実、糖を加えてつくったもの。梅酒、リキュール、みりんなどが代表的で、梅酒は8~20度、リキュールは15~55度、みりんは12~15度程度が多いです。

日本酒のタイプは大きく2つに分類される

ぽちゃま
ぽちゃま

日本酒のタイプは大きく2つに分けることできます。

原料が米、米麹だけなら「純米」、醸造アルコールが入ると「本醸造」となると覚えれば良いですね。

  1. 純米…原料は米、米麹
  2. 本醸造…原料は米、米麹、醸造アルコール

そしてこの純米と本醸造の中でさらに吟醸や大吟醸などの名称に分かれます。

名称原料精米歩合
純米大吟醸米、米麹50%以下
大吟醸 米、米麹、醸造アルコール50%以下
純米吟醸酒 米、米麹60%以下
吟醸酒米、米麹、醸造アルコール60%以下
特別純米酒米、米麹60%以下
純米酒米、米麹
特別本醸造酒米、米麹、醸造アルコール60%以下
本醸造酒米、米麹、醸造アルコール70%以下

日本酒のラベルの読み方

ぽちゃま
ぽちゃま

 日本酒のラベルには 「精米歩合」、「醸造アルコール」 、「酸度」など様々な情報が記載されています。

 お店のお酒メニューやラベルを見て、サッとお酒を選べる事ができるようにラベルに記載されている言葉をご紹介します。

精米歩合

 お酒の原料である玄米の外側にはたんぱく質や脂肪など酒の味に雑味となる部分があります。

 この不要な部分を削り取ってお米を丸く磨けば磨くほど雑味のない美味しいお酒になります。そしてどの位磨いたかを示すのがこの精米歩合です。

  精米歩合は玄米に対する重量比率で表します。例えば精米歩合が50%以下という事は、玄米から半分以下の重量まで磨いたという事になります。

イクラ寿司と日本酒

醸造アルコール

 醸造アルコールは、主にサトウキビを原料として発酵させた純度の高いアルコールです。と言ってもサトウキビの香りや味はほとんどなく、缶チューハイなどにも入っているアルコールです。

 添加するアルコール=醸造アルコールと言うと安酒で悪酔いしそう、人工的な酒で体に悪そうとイメージするかもしれませんが、それは全くの誤解。醸造アルコールは発酵によって造られた純度の高いアルコールで悪酔いの原因ではありませんし、この醸造アルコールを加える事によって辛口で、軽く、クリアな味わいとなるんです。そう、いわゆる「飲みやすい」ってことですね。

 醸造アルコールを添加したお酒は料理との相性が良く燗酒にも適しています。猫も杓子も「純米」ではなくて一緒に頂く食事などによっては醸造アルコールを添加した「本醸造」も選択肢に入れても十分良いという事ですね。

日本酒度

 辛口なのか甘口なのかを数字で表した尺度のことで「+」と「-」を用います。もろみを水に浮かべて計測しますが、糖分が多い(比重が大きい)程沈むのでマイナスとなります。

 よく居酒屋さんのお酒メニューに「+2」とか、「-2」などと表記されていますので、こちらを指針にお酒を選ぶのが最も簡単なお酒の選び方だと言えます。

+6.0以上+3.5〜+5.9+1.5~+3.4-1.4〜+1.4-1.5~-3.4-3.5~-5.9-6.0以上
大辛口辛口やや辛口普通やや甘口甘口大甘口

「甘いものは重い(沈む)、だからマイナス」と簡単に覚えられますね。

酒造好適米

 日本酒の原料は「米」ですが、普段私達が食べているお米ではなく、「酒米」と呼ばれる食用米を品種改良されたお米を使います。その米の中でも産地や品種銘柄などについて、農水省の指定を受けた米を「酒造好適米」と言います。

 米粒が大きく、精米しやすい、でんぷん質の含有量が多い、吸水性がよく糖化されやすいなどが特長で山田錦、五百万石、美山錦などが代表的な酒造好適米です。

酸度

 日本酒に含まれるコハク酸、リンゴ酸、乳酸などの酸の量の事です。

 1.3~1.5mpが平均値で、それ以上なら濃厚辛口寄り、以下なら淡麗甘口寄りとなります。なぜかと言うと酸が味を引き締めるから。つまり「酸=キレ」という事ですね。

 この酸度は日本酒の中のコハク酸、リンゴ酸、乳酸の量を相対的に表す数値なので、数値が高いほど日本酒は濃厚な味となります。

杜氏名

 酒造技能検定で一級技能技能士を取得した人で、お酒を造る際の総責任者のことを杜氏(「とじ」or「とうじ」)と言います(ちなみに酒造りの技術者を酒造技能者、その他は蔵人と言います)。

 元々は農業がメインで冬になると日本酒造りを行う季節労働者。酒造りの季節になると蔵人達と共に蔵に住み込み酒造りを行います。

 地方ごとに日本酒の造り方が異なり、現在では20以上の杜氏集団が形成されています。日本三大杜氏と呼ばれるものは以下の3つです。

杜氏地方特長
南部杜氏岩手県岩手県花巻市の杜氏集団。杜氏の数は全国最多で、現在でも300名を超える。東北の硬い米から、柔らかな酒を造るのが特長。
越後杜氏新潟県新潟県中南部の杜氏集団。現在は170名ほど。以前は全国各地に出稼ぎに出ていましたが、現在では、酒どころ新潟の屋台骨を支え地元での酒造りが主体となっている。淡麗辛口なお酒が特長。
丹波杜氏兵庫県兵庫県篠山市周辺の杜氏集団。現在は40名ほど。灘の蔵元が多くの出稼ぎを受け入れたことが始まりで、灘の日本酒を支えてきた。ミネラル分豊富な水から濃厚で辛口の酒が特長。

使用酵母名

 米のでんぷんは麹によって糖分となり、その糖分をアルコールにするのが酵母です。

 酵母は多くの種類があり、使用する酵母によって日本酒のアルコール度数、甘辛、味わい、香りなどに大きく作用していきます。この酵母には「きょうかい酵母」、「自治体酵母」、「蔵付き酵母・野生酵母」、「花酵母」などがあります。

●きょうかい酵母
多くの酒蔵が使っている酵母。日本醸造協会で頒布されており、発酵力が強い6号や清酒造りにもっとも広く使用されている7号が有名です。最近では14号や16号などの酵母を使用して華やかな吟醸香を売りにする日本酒も注目されています。

●自治体酵母
地方自治体の研究機関で開発された酵母。気候や酒米の特徴など、その地方での酒造りの条件に対応できることが多い酵母で山形の寒い気候でも発酵でき、爽やかな果実香が特徴の山形KAや、秋田県のオリジナル酵母で大吟醸酒、純米大吟醸酒造りに向いているAK-1(秋田流・花酵母)などがあります。

●蔵付き酵母・野生酵母
酒造・酒造場に住み着いている酵母。蔵のある土地に住み着いていた野生酵母であり、蔵の壁や床に棲みつき繁殖したもの。蔵ごとによって異なる日本酒になるのはこの酵母の影響も考えられます。

●花酵母
東京農大が製品化した酵母。高い香気特性を有しています。

他におさえておきたい日本酒の言葉

ぽちゃま
ぽちゃま

他におさえて知っておくともっと食が楽しくなる日本酒の言葉をご紹介します。

生一本容器からそのま樽詰めすることを指していましたが現在は単一の製造場で造られた純米酒の事。
樽酒杉樽に入れて杉の香りをつけた酒。鏡開きやお祝いの席で用いられることが多い。
にごり酒醪(もろみ)を目の粗い布で軽くこした酒。炭酸ガスを含んでいる。
おり酒醪をこした後にタンクの底に沈殿しているおりの混ざった酒の事。白くにごりフレッシュな味が特徴。販売期間・数量が限られていることが多い。
凍結酒酒をシャーベット状に凍らせた商品。
発泡酒炭酸ガスを吹き込んだ酒で、アルコール度数は低いものが多い。
生酒上槽した後も、瓶詰め後も火入れをしない新鮮さを残した酒。
新酒日本酒の製造年度は毎年7月から翌年6月と定められている。この年度内に出荷されたもの。
タイトルとURLをコピーしました